そうめんをいかに美味しく食べるか。
食事の中でも奥深いテーマの1つだと思います。
麺をどうするか。
つゆをどうするか。
わさびがいいのか、生姜がいいのか。
そのほかの薬味をどうするか。
この選択肢だけで無限の可能性があります。長年に渡り、いろいろな組み合わせを試してきましたが、「さすがにこれは超えられないだろう」という食べ方に辿り着き、私のLong Travel(もしくはAstral Voyage)もついに終わりを迎えようとしています。
かつての私は「潰した梅干し」「ねぎ」「みょうが」「刻んだシソ」をつゆにいっぱいぶち込んで食べるというのも美味しいと思っていたのですが、欠点は麺やつゆの繊細な風味を殺してしまうことだったかもしれません。そのあとに辿り着いた食べ方は「梅干し」「みょうが」「シソ」はいらないものでした。とても美味しい薬味たちですが、それすらも邪魔になってしまう食べ方に到達したのです。
今から教える食べ方は、すべてその通りの商品を使ってください。
研究に研究を重ね、最良のバランスで完成された“究極の味”です。
別のブランドの同じような商品で代用したり、
味が似てる別商品を使ったり、良かれと思ってアレンジしたら、
それはもうまったく別物です。
そんなものを食べて何になる?
【青木龍一郎が辿り着いた「そうめんの正解」を食べる方法】
■麺をどうするか
「揖保乃糸」にしてください。ここは奇を衒わず。
ランクはより高ければ高いほどおいしいとは思いますが、
最高級ランクの「三神」は、さすがにだいぶ高級品なので、
食べるときに緊張してうまく味わえないのでは、という懸念が生じてきます。
私はお前らの精神状態も考慮してアドバイスしています。
そこも考えると、上から2番目のランクである「特級」がコスパ的にも妥当かなと。
それでも怖い方という方はスーパーによく売ってる「上級」でも充分美味しいと思います。
超細の高級そうめん「ゆきやぎ」にしたい人もいるかと思いますが、個人的には「細すぎてもどうなんだろう」と思っちゃいます。
あと、ここまで言ってあげる必要はないと思いますが、麺はちゃんと氷で冷やしてください。
ここを疎かにしちゃう人は、何を食べても一緒かも。
■つゆをどうするか
「唐船峡 めんつゆ 名門の粋」にしてください。
「唐船峡」という、めんつゆ好きにはお馴染みのヤバい麺つゆがあるのですが、その上位グレードです。
いろいろなめんつゆを試してきましたが、個人的に一番おいしいのはこれでした。
鰹のうまみ・甘みがガツンときます。
にんべん、ヤマサなどで満足していた方々にとってはショックだと思います。僕もショックでした。
■わさびがいいのか、生姜がいいのか。
わさび、生姜は入れないでください。
代わりに「島とうがらし すりだね」を入れてください。
「すりだね」は、山梨のほうとう、うどんによく合うとされている一味唐辛子のような調味料です。それに沖縄の「島とうがらし」の風味を加えたのが「島とうがらし すりだね」です。一般的な一味唐辛子は「辛味・風味」を感じられるのですが、「島とうがらし すりだね」は「辛味・風味・コク」の3つを感じられます。
これが「唐船峡 めんつゆ 名門の粋」と相性が抜群によく、お互いのいいところを引き出しすぎて、「やりすぎ」な美味しさになっていきます。
ちなみに辛いのが苦手な人は薬味スプーン1杯、大丈夫な人は薬味スプーン2杯分入れるとよさそうです。
■そのほかの薬味をどうするか
小さめに刻んだ青ネギ(orあさつき)を入れてください。
白ネギだと臭みが強すぎて、上記の調味料の風味を邪魔する恐れがあります。
梅干し、みょうが、シソといった所謂そうめんによく合う薬味たちも無しで大丈夫です。
めんつゆが美味しすぎるので、今回はそれを最大限生かす方向で。

■まとめ
①揖保乃糸を茹でる
②「唐船峡 めんつゆ 名門の粋」を器に注ぐ
③「島とうがらし すりだね」「青ネギ」を入れる
これが正解でした。
正解は非常にシンプルなものでした。
食べ進めると結構汗が出てきます。
皆さんはあまり経験がないかもしれませんが、汗をかきながら冷たいそうめんを食べるのはとても気持ちがいいです。
また、残ったつゆにお湯を注いでスープ割りのようにして飲むのも気持ちいいです。
皆さん、教えてもらってよかったですね。

